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2017年10月16日 (月)

石の上にも

石の上にも30年…。連れ合いがタイマグラに暮らし始めて、今年の夏30年を迎えた。
北アルプス槍ヶ岳の山小屋を卒業⁉︎して、北海道、沖縄、東北(まずは日本海側を重点的に)場所探しの旅をした。小さいけれど自分の小屋、自然と人が繋がる民宿を作ろう。しかし、なかなか縁がなかったという。そんな頃小学生の時に読んだ「原生林のコウモリ」に描かれる岩手の大自然に憧れた少年時代を思い出した。著者で宮古市在住の動物ノンフィクション作家遠藤公男先生に突然電話をかけて、ご相談。先生は見ず知らずの若者からの電話にも関わらず、丁寧に答えてくださって、北上山地、早池峰山麓が良いのでは?と。更に場所探し。初めて「貸してもいい」という家に出会った。それが、この家。

「いつから来ますか?」と仲介の役場の人に聞かれ、「今日から!」と即答。そして、現在に至る。
7年後私がやってきて、子どもが3人産まれ、育ち、巣立った。
この家で出産したその日もお客さん
(映画「タイマグラばあちゃん」のカントク)がいて、家族旅行に行く時、お客さんに見送ってもらったことも。子どもの機嫌が良い時も悪い時も。滅多にない⁉︎夫婦ゲンカをした日も(そこはプロ!客人には気づかれぬよう)フィールドノートはお客さんと一緒。親戚のような不思議な距離感。お客さんがいる時も居ない時もそのまんまを日常として暮らしている。

この家を紹介してもらったその日、つまり暮らし始めたその日から連れ合いは「完成してる!」と思ったという。私は「完成!」と言い切るには迷いがあった。
「えーっとどこから始めますかな⁉︎」手はじめにガス台を磨いた。私が来るまでの7年、磨くことはもちろん、拭いたこともなかったという。

何はともあれ、30年間無事に過ごせたことに感謝。よくぞ、タイマグラに暮らし始めてくれました!そしてこの山奥の小さな小屋を訪ねて下さった皆々さんもありがとう。これからもこの小屋で一緒にご飯を食べる日を楽しみにしています!

先日東京から「30周年をお祝いする!」と、さすらいの天才料理人いち子さんがやって来た。「お祝いに行く!」と嬉しい申し出を昨年から言って下さって、ならば三陸鉄道貸し切りでパーティー?大沢温泉自炊部も楽しそう??記念の手ぬぐいを作る???一瞬浮上したフィールド・ノート記念イベント。けれど、そもそもセレモニーがからっきし苦手な私たち夫婦が…忙しい夏にするか⁉︎
脳内の計画は瞬時に却下。その時いる人で喜び祝おうじゃないの、と一件落着。

そして、その時いた桶屋さん夫婦とナイトー夫婦と共に、いち子ねーさんの美味しいご飯で、ささやかに、嬉しい夜が更けたのでありました。


美味しいはもちろん、楽しく美しい三拍子揃ったいち子さんの幸せご飯に、美味しいお酒。「幸せ」を人文字で表現するオトコたち。



拾い物、貰い物でスタートした30年前、お料理大好きな連れ合いは、ガス台だけは新品を購入。ヘビーデューティーが信条(なの?)の彼は、もちろん手入れなんてしません。今や私の趣味のガス台磨き。30年の感謝を込めてキラリン!

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