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2008年12月31日 (水)

だんだん その2

松江に来て1週間。
11歳と連れ合いは、ひたすら鳥見。
マナヅル、ハクガン、ギンムクドリ、タゲリの群れ
帰宅する度、胸を弾ませて報告…。
現在96種。2月までに100種達成も夢じゃない。
クロツラヘラサギどこに!?

昨夜は11歳の大好きな映画「アース」レンタルして観るも
大自然を感じながら後半居眠りしてしまう。ごめん。

東西に長い島根の中央、大田市の
仁万(にま)の鳴き砂海岸(ケイ砂)で
キュッキュとならしつつ走り回る。
出雲の豪農古民家の忘年会に紛れ込み夜中の帰宅。
島根感覚を取り戻すべくあちこちウロウロ。

ギックリ腰の叔母や
95歳のおばあちゃんのヘルパーごっこをしたり
子どもたちの宿題をみたり。
あーっという間に今年も終わる。

松江が舞台の朝の連続ドラマ「だんだん」、
見てはいないのだけれど
「…だんだんなんて言ってるの聞かない」
と父や母に言うと
「そんなことはない『地の人』と話していると
聞こえてくるのだという。

…と、松江郊外旧八雲村の朝市に8歳と出かけ
番茶を買った。
100円玉2つ渡すと
小さなおばあちゃんがニッコリして
小さな声で「だんだん」
思わず8歳と二人顔を見合わせ
(おー!だんだん)心の中で小さく叫ぶ。

中学卒業まで育った島根の益田。
東京での10年
タイマグラ、親の居る松江。
その時居る場所が私の場所で
「地の人」なんてことを意識したことはあまりなかった。
押し付けられる愛国心や郷土愛なんてのもトンデモナイ。

集落から10キロ以上離れたタイマグラ
でも子どもたちのおかげで
遠巻きに「地の人」に関わる機会なども増え
新鮮な出会いがある。

叔母の犬ハコベさんと散歩しながら
冬でもツヤツヤ緑が濃い
照葉樹の林、ポチリと赤いヤブツバキなどに出会った。

飲み込むように広がる日本海の海岸線。

私の原風景はこんな感じかなと思いつつ…。

来年はタイマグラに暮しはじめて15年。
どこよりも長く暮すことになった私の居場所。

というわけで皆々様今年も一年間「だんだん」。
新しい一年 幸せに満ちた時になりますように。

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だんだん その1

松江に来たのはクリスマスの朝。

今年はJRの最寄駅、山田線陸中川井から、
7回の乗り換えをしながら
東北本線12時間半で上野に。
東京から更に11時間半で松江。
日本も広い。

「距離」を肌で感じるため。
あと寝台のチケット
「のびのびシート」が取れず、寝台個室になったのも悔しく
新幹線代チャラにしたかった。(脛かじっているし…)
バードウォッチャ-11歳のため、途中マガンを見るのも一つ目的。
宮城・伊豆沼付近では
双眼鏡構える11歳中心に5人窓にへばりつき確認。

子どもたちも退屈することなく本を読んだり
ゼスチャーゲームなどしながら
思ったほど長旅感はなかった。
おかげで私も流れる景色を楽しみつつ
仕込んでおいた文庫本3冊読み終える。

前夜用意したおにぎりだ、サンドイッチだ、お茶…皆々で分担。
大きくなったもんだ。出発は5時前。
今年は「寝台特急サンライズ出雲」の
のびのびシートチケット(2等船室みたいな寝台券不要の席)が
なかなか取れずシングル2部屋に子ども三人
のびのびシートに大人二人。

連れ合いにサンタ役を頼み
私は荷物を降ろすや翌朝6時岡山まで
目が覚めることなく爆睡。

サンタの正体にほぼきづきながらも、11歳8歳には無事
寝台車の枕元にプレゼント届く。

普段あまり長旅することはない。
というか旅人を迎えるのが私の仕事でもあるのだけれど
こうやって旅をしながら
様々な思いを胸にいだきながら、皆々タイマグラに来てくれるのね。
時間をかけてきたからだろうか
今更ながら何だかしみじみありがたさがこみ上げる。

いつも改札口に出迎えてくれる両親と
犬のマルコ。
今年は春先にマルコは天国に旅立った。
おや?出迎えは父一人。所在なげに立っている。

駅を出るとエプロン姿で駆けて来た母。
「出掛けに電話があったの」

皆々で元気に再会できることに「だんだん(松江で「ありがとう」の意味)」。
今日はお墓参りに行こう。

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2008年12月22日 (月)

冬休み

今年最後(かな?)のお客さんを雪の中見送る。
雪が音を飲み込んで、車の音がすぐに聞こえなくなる。

昨夜はクマ肉(盛岡産)をいただきつつ
クマ脂フォンデュで、わが家最後のカボチャ。
ラードだヘッドだっていうと
ネッカネカになりそうだけれど、
クマ脂はサラッとしている。
今朝は心なしか
顔がしっとりしているような…
クマ脂効果か?

帰省の荷作りを始める。
衣装箱にしまい込んでいた
バーバリのコートなどを引っ張り出す。

20年前の冬休み、ロンドンで購入した。
帰国すると昭和天皇が死んだっていうんで大騒ぎだった。
コートは買ったものの、
何だか着こなせなくて、なかなか出番がなかった。
中身も空っぽだったんだろうなぁ私。
…って今だって何が詰まっているんだか。
ジーンズにラフに着て帰ろっかな。

11歳8歳は先週土曜日から冬休み。
11歳はヒタスラ宍道湖周辺での水鳥観察に備え
図鑑と双眼鏡を抱えてウロウロ。
早起きしきて「あー寝ていられない!」
先日は一人で猛禽類の定点観測。
何も出なかったけど大満足。

8歳は遅ればせながら「ドラえもん」にはまり
自身はのび太くん状態。
怪しかった七の段も何とかクリア。九九終了。
プレゼントはドラえもん希望。了解。
でもね、鈴木まもるさんの
絵本もプレゼントするんで、読んでね。

13歳は今日終業式。
思春期真っ只中。
早くも身長は165センチ
メキメキ音を立てて成長しているんだもんなぁ。
ふくれっ面も板についてきた。
でもね、フフフ…可愛いんだ。まだ。

空からの少し早いクリスマスプレゼントは雪。
昨日まで暖かかったタイマグラも
今日は真っ白に塗り替えられて、
湿った雪が30センチは積もった。
朝から小学生二人は外で雪遊び。

びちょびちょの8歳が戻って来た。
「かまくらできた!
入りに来て あったかいよ」

冬の営業、帰省のため明日から休業。
新年の営業は8日から
連れ合いと13歳がお迎えします。

私はオランダにいる妹が、姪っ子と帰国するので
彼女達の顔を見てからタイマグラへ。

暖かいかまくら作りにどうぞ。
果たして年明け雪はあるのだろうか。

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2008年12月18日 (木)

ホンモノのふりかけ

「今日の給食おいしかったよね~」
しみじみ子どもたちがシビレている。

何だろう。カレー?中華?
と思って話を聞いていると
「…ふりかけ。今日はねホンモノのふりかけだったんだよ」

彼らの言うホンモノのふりかけとは
いわゆる「丸美屋のりたま」みたいなアレである。
と、すかさず
「あっ。カカの作ったふりかけももちろんおいしいよ」
あわててフォローするのは11歳である。よろしい。

カカのふりかけとは
だしをとる度
鰹節と昆布を冷凍庫にストックして
ある程度たまったら
ゴマやらジャコやら鮭やら
細かく刻んだ油揚やらカブの葉っぱやら…
その時あるものを適当に細かくして
パラッパラに炒めたものを
「ふりかけ」と称して常備しておくのである。

ホンモノのふりかけ。
確かに私も子どもの頃グッとくるものがあったのを
思い出した。
ある意味晴れ食的な存在だったかも。

「あれないの?カカの作った鮭のふりかけ」
毎度!好評につき本日売り切れ。
でもね
鮭も大根葉も鰹節&昆布のダシがらも
あるんでまた作るよ。ホンモノのふりかけをね。
ホンモノを見極める力、養成中の彼らである。

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2008年12月12日 (金)

師走は(も)のんびりと

先日発売の「うかたま」vol.13冬号。
特集は乾物。
早速車麩があったので「お麩ドーナツ」作る。
きな粉シナモンシュガーをまぶし、ラスクのようにカリッカリ。

わが家の冬の食卓は漬けものと乾物で構成される。
アラメを煮て(ヒジキとワカメを足して
二で割ったような海草。隠岐島のもの)
黒豆を煮て
新巻鮭を解体して細かくして
ストーブであぶりながらチビリチビリ…。
とりあえず椎茸もどして今日は何に使おうか…。
秋田の友人からもらったゼンマイも明日のために
ストーブで水から手で揉みながら煮て熱くなったら
湯でこぼしを3回繰り返す。
現在3回目この後、鍋ごと冷まして明日はナムルに。
冷蔵庫もガラガラだけどいいのだ。お客さんもほとんどいないし。

うかたま「フィールド・ノート」はいつもお世話になっている道具たちの話。
文中で漆椀が欠けたが、また塗りなおしてもらい再生した。と紹介した。
そしたら昨日、洗い終わったそのお椀を、そーっと拭いて机に…
おーっとっとっと!
危うく手からすべり落ちるところを受け取ったのだった。
もしかして引力強い?縁がない?
引き続き大事に使うことをココロに誓うのだった。ふーっ。

昨夜は東京から博学ヨシヤマセンセイ。
専門は植物(ヤナギ)なのだけれど
とにかく博学でお話が楽しい。
80歳前だが、そのフットワークは素敵。
夫とテンポが合うらしく、年に何度か訪ねて下さり
山に行き植物を観察。
鉱物、樹木、放射能…話は尽きない。

毎度悪天候を呼ぶヨシヤマセンセイ
(センセイは「おかしいなぁ私は晴れ男なんですがねぇ」)
今回は比較的穏やかで良かった。
しかし今朝「冷え込んでますねぇ」
やはり八王子に比べれば寒いですかねぇ。

夫と13才、先日お題が出された一関博物館の和算に
一昨日から取り組み初級、中級は解けた様子。
残すは上級問題。センセイと3人頭を寄せ合う。
こののんびり感がねぇ大事なんです。はい。年末ごときでバタバタするな私!

さ、明日は年末恒例デクノボーコンサートinフィールドノート
そして餅つき。あー一年の早いこと。
子どもたちも加え今オモムロに数えると(前日になって…)
総勢三、三十人…!?
床抜けませんように。飛び入り歓迎!?

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2008年12月 7日 (日)

かじかむ手

昨夜は映画「デルス・ウザーラ」の後、目が冴えて
「ヤンコフスキー家の人々」の続きを読む。
『完』の文字を見たのは午前3時。土曜の夜はいいなあ。
作者の遠藤公男さんには何かにつけお世話になりつつ
昨年出版されたこの本、サインまでいただいていたのに
読み始めたのは一昨日…?これで会わせる顔が…(笑)。

デルス・ウザーラは先住民の老狩人の名前。
森の精霊の存在を感じながら
家を持たず、森で狩猟生活をする。
…けど衰えていく自らの体力、思考力に
森での暮しをやめ街での暮しを選択する。

火や風や太陽さえも人にたとえ
森の生き物たちの息づかいを感じながら生きる。
タイマグラのばあちゃんやら
山のスーパーマンMさんの姿と重なる。

一方ヤンコフスキー家は
デルス・ウザーラと同時代1900年代から現在までの100年
虎狩や鹿牧場で財を築いた一族、3代に渡る波乱の人生。

オーロラの見える極北のラーゲリでの日々は
極寒の地でかじかむ手や頬をさすること、
夏のヌカカの襲撃を追い払うことさえ許されないという
異様な世界が描かれる。

及びもしないけれど、
真冬のタイマグラのブリザードや
初夏無防備に畑に出ると、たちまち、手首、首筋、
そこここから忍び込む小さな吸血鬼
ヌカカの襲撃を思い出し身震いする。

亡命していた北朝鮮からソ連軍の通訳を申し出た3代目は
それがきっかけで、囚われの身となり
いき分かれた妻と40年ぶりの再会を
バンクーバーで果たす。

折りしも昨夜から今朝にかけてのタイマグラは
この冬一番の冷え込み。
布団からチョロリと出した手はかじかみつつ
ロシアのタイガに思いを馳せる。

森の「豊かさ」と街の「豊かさ」のズレの中で
最期を迎えるデルス・ウザーラや、
ソ連の壊れた社会主義の世界。
ついでに壊れた民主主義の「自由」も重ねながら。
ロシア極東は日本との関わりが多いこともあらためて知った。
地図で見ても近い。虎ヒョウこそいないけど
鳥や植生など知った名前が出てくると、より親近感がわいた。
イノシシもいるんだぁ。とか。
寒冷地に適したタイプなのかな?
このあたりにはいないけど。

…と、外は風もないのにガサガサッバキバキっと
風や小動物とはちと違う物音。
虎は居ないだろうけど、冬眠前のクマ?
縁側に吊るした鮭がふと気にかかる。

しかし、そこで熟睡するのが私。
翌朝デルス・ウザーラ気どりで
朝一番雪に残る足跡を探しに行くが
新巻鮭も鶏さんも無事。
生ゴミコンポスト周辺にも何の形跡もない。

映画は子どもたちも最後まで観る。
そして本日息子たちの遊びは狩の名手だった
老猟師を真似てゴム銃で的を狙う…。
何観てるんだかねー。

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2008年12月 5日 (金)

カプサイシンの効用

今にも降り出しそうな暗い空。
でも朝から気温は気味が悪いほど高い。

連れ合いが40センチほどに玉切りしたカラマツを
気まぐれに斧で割ってみる。

お風呂3回分くらい焚ける薪を割ったところで
情けなくも背中に鈍痛。
毎度ヒタスラ薪割りを続ける連れ合いに感謝。

で、家の中でタバスコ作りを思いつく。
軽い気持ちで
唐辛子の種をとって、刻んで…
塩水に漬けたあたりで
親指のひび割れに効きはじめた。カプサイシン!!
血行、良くなり過ぎ。
温まるを越えて痛い…。
うかつに顔を掻くこともできない。
鼻をかむのも慎重に。
トイレは左手…。

お湯で洗っても、石けんつけても簡単にはとれない。
普段ならゴム手袋をしての水仕事も
今日はカプサイシン洗い流すべく素手で…。
カプサイシンが、おとなしくしていなさいと言っている。

明日の晩はBS黒沢明特集「デルス・ウザーラ」。
何でも連れ合いは中学生の頃に観て深くココロにしみたらしいし、
渓雲荘主も「これをみなきゃ!」的に熱く語っている。
以前誰かのエッセーで読んだ程度で、映画は今回初めて。

ロシアモードに入るべく、昨夜から
宮古市の遠藤公男さんのノンフィクション
「ヤンコフスキー家の人々」を読みはじめた。

ロシア国家に翻ろうされる虎狩(虎刈りではない)一族のお話。
暗ーい昼間に読書の続き。

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2008年12月 2日 (火)

パッシヴ・ソーラー

日中の天気の良さといったら
もう、ホントに12月?というほど。
縁側はゴクラク。
でもやはり12月。私の活動時間は短い
午前9時から午後3時くらいかな。あとはノロノロ…。
お日さまと共に。

先週土曜日は宮古市で環境フェア。
未来バンク田中優さんの講演。

後半は田中さんに加え宮古市長、環境アドバイザー、
製材の企業、元中学理科教師、そして私。
夜の運転は怖かったけど、出会いもいろいろ。
超多忙な田中さんの喫煙と顔色を少々気にしつつ(笑)
アイデア、着眼点・・・
オルタナティブな発想にはやっぱり刺激を受ける。
早速帰宅して冷蔵庫の消費電力チェック。

そして2月7、8日には盛岡で
六ヶ所村ラプソディ東日本サミット
 鎌仲ひとみ監督の挨拶
 永田文夫さん(三陸の海を放射能から守る岩手の会)の現状報告
 再処理しゃべり場
 再処理止めようアクションプラン・プレゼン
 分科会他

命を継続させていく暮しに、
やっぱり核燃料の再処理は相容れない。

経済優先して命を脅かしては
経済も回らないではないの、本末転倒。

このお日さまやら風やら水やらの力を借りて
電気の自立をしたい。
晴れては喜び
風が吹いては喜び
(適度に)水が潤って喜ぶ…
自然を制するのではなく、受け入れながらの暮らし。

「原発は何故危険か」(田中三彦著/岩波新書)に、
パッシヴ・ソーラーに関してなるほどな言葉を見つけた。
『自然の恩恵を享受する』。
今日の人工的閉鎖空間でつくられるライフスタイルの
根底にある価値観を問い直すものが
パッシヴソーラーではないかって。

13才と手始めにトイレのファンをソーラーで
稼動できないか、検討始める。
ちなみにお隣渓雲荘の主は
自作の木炭をガス化させて発電。
電気の自給に着実に近づいている様子。

本日午前中は息子たちの小学校の3,4年生
総合学習でタイマグラに。
9月から落ち葉探し、
先月炭焼き&炭窯ピザパーティーに引き続き
今日は3度目の、冬芽観察。

5人の子どもたちは、それぞれ見つけてきた冬芽を観察して
「パンダ」、「小鬼」、「4人兄弟」…、オリジナルの名前をつける。
葉っぱの落ちた後枝に残るのは、まるで「顔」。
その「顔」の上や横に冬芽が用意されている。
それをよくよく観てスケッチ後、報告会。

着実に春へと準備をしている木々の冬芽に励まされる。

ポカポカの縁側にて。

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