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2007年12月14日 (金)

便り

高校から上京し、寮生活を送った。
同じ寮生でも横浜や千葉あたりなら
週末に帰ることもできるが、
島根など地理的にはもっと遠いはずの福岡の
友人よりも、時間がかかる。
帰省するのは1日がかりだった。

寮には公衆電話があるが大抵先客がいるし、
使える時間も限られている。
おまけにようやく順番がめぐってきても
電話代がかかるので家に「電話かけて!」って言って
ガチャンと切りかかってくるのを待つ。
すると、誰かのボーイフレンドからの電話がかかってきて
呼びにいくことになったり。
非常に使いにくい電話だった。

なので連絡はほとんどが郵便だった。
25年前のこと。
郵便があれば玄関口のボードに
名前が書き出してある。私は郵便チャンピオン。
届かない日はなかった。
…ってラブレターだったらよいのだけれど
父と母からのハガキ。
家の様子。病気の祖母のこと。
庭の花の話。
仕事のことはほとんど話さない父だが
出かけ先でのことや
世の中のことをいつも皮肉っぽく書いてよこした。

他愛もない話である。
おまけに父の字ときたら、利き手ではない方で書いたのでは?
というほどの難解な文字。
とんでもなく怪しい絵も時折添えられている。
そんなハガキがほとんど毎日届いた。
母とは長い休みで帰省すれば何でも話すことができたが
不器用な父と生意気な娘。
一緒に暮していたら、果てしなく距離のあるだろう間柄が
あらかじめ離れていたおかげで、つながることができた。

母は私からもハガキを書くようにと
あらかじめ宛名をプリントごっこで印刷して
学期が始まるとき持たせた。

1日1信なんて言いながら。
ペンをとってハガキにむかい
ポストに入れ、届く便り。
「離れていてもあなたのことを思っているよ」
私からの便りは毎日とはいかなかったが
父と母の思いはしっかり私に届き、
いつもいつも支え励ましてくれた。

川霧に覆われた朝の木立

散歩していてナディがみつけた雪の中の
ヒミズの美しい死体(3回目)

お昼はナディを迎えにきた友人のネパールでの土産話

本日のおかずは、エビと豚ひきを練り合わせて
炭火で焼いたベトナム風の竹輪 チャオ トムそれとおでん。
梅酒少々。

お風呂に入る前の子どもたちは
創作ウルトラマン特撮「壊された道路・予告編」
の撮影!?に盛り上がる。

今朝は4時半に起きたというのに全く「かかさらない」原稿。

そして私のため息。

薪ストーブの上の鉄瓶からシュンシュン湯気が立ちのぼる。

あなたはどんな1日をすごしたんだろう?
今日は何するの?

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コメント

感動秘話ですね。。いつも笑顔で肝っ玉母さんのイメージのTおばさんも実は心配性なんですね~毎日って凄すぎます!おまけにあの寡黙なNおじさんまで。手紙では雄弁なのでしょうか?ちなみに個性的な自筆の絵葉書は私も頂きました!

僕のお袋さんも心配性で手紙をよくくれましたが、それでも月1,2。上京したての頃は、しゅっちゅうでしたね。仰るように今と電話事情が違いましたし。。母は捨ててというのですが、やっぱり人から貰った手紙というのは捨てられる訳もなく全部スクラップしています。もちろんN叔父様の不思議な絵葉書も(笑)

投稿: ちゃん | 2007年12月14日 (金) 14時51分

あー懐かしい、1日1信。
わたしの親もちゃんとがんばってやってくれていたのに
わたしは愚痴や文句だらけの手紙を送ったりしていました。

今思うとそんな手紙もらっても全然嬉しくないしむしろ悲しかっただろうなーなんて思っちゃいました。

でも1日1信は寮生の特権でしたね。

電話の話も懐かしい。
長電話の常連さんとかいましたねー。

今も遠くからいつも心配しながら応援してくれている両親。
ありがたいです。

投稿: たまき | 2007年12月14日 (金) 15時14分

涙が止めどもなく流れ、気がついたら私はいつのまにか親の立場、ああ!?・・・冬が始まったばかりなのに春が恋しい。。。

投稿: ジンクトミー | 2007年12月14日 (金) 21時03分

本当に懐かししですね~
引っ越しの荷物整理をしてた時に、当時私が母に送った手紙が出てきました。初めのほうは、「あと夏休みまで○日」とか、いかに寮生活が大変か…
そして、母や友達から届いた手紙には、とにかく励ましのが多くて、きっと友達にも愚痴ってたんだろうと思い、今までいろんなひとに励まされてきたんだな~と強く感じました。
電話も、今は携帯とか使えるのかな?
あの不便さがほんとに懐かしいです。

投稿: ピグレット | 2007年12月17日 (月) 00時21分

やっと、初投稿です。お待たせ(?)しました・・・(笑)
A氏の「放心しとるな」は、私も言われました。懐かしい思い出です。
一日一信も、ほんと、懐かしい!
私も、両親も、手紙は月に数回送る程度だったけど、それでも、つながりがあったと思うわ。
最近は、手紙を書く機会がすっかりなくなってしまって・・・。この前の手紙も、何日かにわたって書いて、やっと投函できました。
やまからのハガキの版画はお手製?
名前が入っていたから、妹さん作?と思ったり・・・。
妹さんといえば、セーター人形をたくさん作っていたのが印象的です。

投稿: ぼん | 2007年12月18日 (火) 10時53分

ちゃんさん
あら~そちらまでN父の愛情溢れる!?
便り届いていましたか。
本当に不器用が服を着て歩いているような
人なのだけれどね・・・。
ああっー!!愛されキャラやってるね70歳過ぎても・・・
ちゃんさんこの路線で行きます~?

たまきさん
そーね考えたら寮生の特権だったね。
あの喜びや寂しさや入り混じったフクザツな年月は。
どうやって返すことができるのだろう、と思うのだけれど
子どもに返していくのでしょうかね。

ジンクトミーさん
わー冬が始まっていますよ。
是非また静かなタイマグラへ。
お嬢さんへお手紙ってのもいかがでしょう。

ピグレットさん
手紙に励まされたね。
でも宝物だな。あの時間は。

ぼんちゃん
来た~!!
ありがとね。いつもぼんちゃんの暖かい手紙に
励まされるよ。ハガキは内緒で(!?)印刷。
怒られるからね。紙質とかにこだわるので・・・。
手紙また書くよ。

投稿: yama | 2007年12月18日 (火) 11時16分

yama様

受けました(笑)確かに、Nおじさんは愛されキャラ。
でも、私なんかとはあらゆる意味でレベルが違いますから。。。
社会で一線級の活躍をされ、尚、おちゃめな愛されキャラ。
ホント、大目標ですね。

>絵葉書

あの絵の流派はY家に脈々と継承されているのですか?確か、Kおじいさんも葉書に必ず絵が添えられていました。

投稿: ちゃん | 2007年12月19日 (水) 18時47分

ちゃんさま
そーだKおじいちゃんの流れをくんでいるのか~。
一線級の活躍はナゾだけど
おちゃめな愛されキャラは納得してしまうね。

投稿: yama | 2007年12月20日 (木) 10時45分

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