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2007年11月 7日 (水)

命をつなぐ

ちょいと長いブログ。
書き出したらつい・・・。
少々お付き合いください。

今週9日岩手県宮古市を皮切りに
県内の各地で映画「六ヶ所村ラプソディー
鎌仲監督の講演と上映会が続く。
宮古は鎌仲さんの講演と「タイマグラばあちゃん」の澄川さん
の講演の後、二人の対談というなんとも
ゴージャスな時間。是非お近くの方はお出かけください。
(って私は都合つかないのだけれど・・・)

月曜日、六ヶ所村の再処理工場の本稼動が来年2月に迫る中
ガラス固化体初製造というニュースも入ってきた。
ちょうど一年前お隣の遠野に最終処分場の調査云々で騒ぎになった
ガラス固化体…。
NHKのラジオは「最終処分場さえ決まっていないのに」
「…さえ」。全く。
岩手日報の扱いはちょっとユルイかな。

新聞で、高レベル放射性廃棄物、
つまり六ヶ所でつくられた最終的な核のゴミを
地層処理する候補地募集の
広告をよく見かけるのだけれど
「100年を越えるパートナー」って
ちびっこい字で書いてある。
何万年も管理しなければならないガラス固化体。
たしかに軽~く100年は越えるパートナーだ。

ハンカチ落としみたいに
自分の近くに来なけりゃいいっていうんじゃなくて
その存在自体をなくす方向で考えなければ。

ちょっと脱線するけど
老け顔のわが連れ合いが大学生のお客さんと
年齢の話をしてて
いくつだと思うっ?て聞いたら
大学生「うーん60歳以下」
連れ合い「…そうとも言う」
ってことがあったけど
同じレベル?違うか…
コトバって難しい。

先日島根への帰省で飛行機に乗る前に「いのちと放射能」読み終えた。
サイエンスな部分に加え、心のあり方も問う
読み応えのある本だった。
茨木のり子も読んで、読むものないな~っと
JALの機内誌読んでたら「ノーマルな立場で取材」した小説家が
六ヶ所村は安全って…。

20年前六ヶ所村で工場誘致に反対した地元の漁民は機動隊と
もみ合うほどに反対運動が盛んだった。
そして本稼動が目前に迫る今
年老いた人たちは「遅すぎる」と映画の中で言う。
私は何をしていたんだろう。20年前。
自分のこととして思えなかった鈍さを悔いる。
でも今ならまだ!

5日は三陸の海を放射能から守る岩手の会と
いわて生協の反対署名約10万筆が国に提出。
生活クラブ生協と宮古の漁協も署名集め
今国会中に提出の予定。
思いが届きますように
そしてこれまで署名を通して
六ヶ所のことを話題にするきっかけにもなった。
中には「そんなバカなことあるわけがない」
と憤慨する人もいた。
そう思うのもいいかも。六ヶ所村ということが
その人の心でざわつくきっかけになれば・・・。

ワカメが 芽かぶが サンマが 海が泣いてる。

以下は連載中の岩手日報「タイマグラの風」
先月16日付けから流用。

「命をつなぐ」
 
 「六ヶ所村。それって地名ですか?」わが家の壁に
貼ってあるドキュメンタリー映画「六ヶ所村ラプソディ
ー」のチラシを見て、東京から来たお客さんが言った。
私は昨年北上市でこの映画を観た。それまでも青森
県六ヶ所村のことを、知っているつもりだったが「対岸
の火事」のような感覚でいたことに気づいた。
 現在日本各地にある55基の原子力発電所。そこで
使用済みとなった核燃料を、青森県の六ヶ所村の核
燃料再処理工場でウランとプルトニウムに分けて取り
出す。その工場が本格稼動を始めれば、原発1基が
一年間で出す放射性物質を1日で排出すると言われ
ている。その量に規制はなく海へ空へ出し放題。
 今年6月六ヶ所村に暮す人が、わが家を訪ねてくれ
た。長年再処理工場の中止を訴えてきた人だ。彼は
「六ヶ所村のことを自分のこととして考えにくいかもし
れない。けれど、もしもあなたがガンの宣告を受けた
ら、家族で悲しみ、食べ物や生き方を考えるでしょう。
それと同じことだと思うんですよ」。目に見えず、匂い
もない放射能が、六ヶ所村から潮に乗り、風に乗り、
岩手の海を大地を、そして日本を地球を静かに深く
蝕んでいく。
 そんな今、胸に響くのは、お隣のマサヨばあちゃん
がよく言っていた「命繋ぎをしてきた」という言葉だ。ド
ングリを食べ、ネモチ(葛やワラビなどのデンプン)を
食べ、ワカメを食べ、ヒエやアワを食べ、命を繋いで
きたのだと。ばあちゃんにとって命はポンと現れるも
のではなく、ともすれば途切れてしまいそうになる命
を、「繋いできた」という感覚だった。私はあと50年も
すればこの世からいなくなるだろう。しかし子ども、孫、
脈々と続く命の連鎖は、全ての命へと繋がる。
 「放射能を海に捨てないで!」未来を生きる子ども
のために、そしてヒロシマ・ナガサキ、チェルノブイリ
で命の連鎖を絶たれた人たちのために。
 来月、岩手県内で再び「六ヶ所村ラプソディー」の上
映や、監督のトークが予定されている。9日宮古市(上
映は10日から1週間)、10日盛岡市で鎌仲ひとみ監督
のトーク。11日花巻市、18日平泉町で上映。私ももう
一度観にいこう。そして「六ヶ所村、知ってますか?」
友人や、お客さんと話そう。

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コメント

 yamaさん、こんにちは。

 ガラス固化体はすぐに支障が起き、ガラス固化されないまま、高レベル廃液がどんどん溜まっていきそうです。廃液をガラスと均一に溶融することが難しいそうで、確立された技術とは言いがたいと思います。
 高レベル廃液も冷却を続けなければならず、冷却には電気が必要で、停電になっても予備電源がうまく作動することを祈るばかりですね。

 5日に署名を受け取った官僚たちは、予想通りの模範回答で「法律に基づいて云々・・・」と悪びれた様子も無く淡々と話してました。立場上仕様がないのでしょうが、人としての胸の内をのぞいてみたいものです。

投稿: ヒロシ | 2007年11月 8日 (木) 17時41分

ヒロシさん署名提出ごくろうさまでした。
ひとりひとりの人間としての心のうち
自分を欺きながら生きていくことに
どの時点で気づけるのでしょう。
良心に従って生きることができれば
いつも問うことです。

ガラス固化体を冷却するのにも電気
を必要とするのですね・・・。

投稿: yama | 2007年11月 9日 (金) 18時34分

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