2008年5月16日 (金)

美しきアミカ

「カミさんに出会えて幸せな日々を送っています・・・
と言えたらいいのですが、
『アミカ』に出会えて幸せな日々を送っています」

昨日は平日ではあったがHANACの観察会。
アミカに魅せられた講師オカザキさんのそんな言葉で観察会始まる。

毎日何度も足を運ぶタイマグラ沢へ
初めてのアミカ採集に入る。

いるいる。幼虫もサナギも石にくっついている。
そしてオカザキさん捕虫網を一振りして
成虫(♂)も見せていただく。
顕微鏡でみる幼虫やサナギは、
まるでウルトラマンに出てくる怪獣。
ウルトラデザイナーの成田亨も
もしやアミカの幼虫やサナギを見てたのでは?
と思ってしまう。

サナギの腹を見ると、きちんとたたまれた羽、
お行儀よく並んだ足。

アミカのサナギもセミのように背中が割れて羽化する。
羽化の最終段階は沢の上流からの流れに押されるように
手伝ってもらうのだそうだ。
そのためサナギは必ず流れにお尻をむけて、石にへばりついている。

羽化して、サナギ時代に折りたたまれた羽を伸ばすと
網目のようになっていることからアミカと呼ばれるとか…。
カとは呼ばれるけれどいわゆるヤブ蚊など
血を吸う蚊とは遠い関係らしい。

スバラシイ!そしてウツクシイ!
私はそんなアミカとの感動的な出会いはあっても
もちろん研究になんてまるで至らない。
…でもやっぱりアミカに出会えて幸せと思えるのだった。

「今度は秋に岩手へ来たいと思ってます。カミさんと」
オカザキさんはそう言って、アミカのサナギとともに出発した。

本日二男11歳の誕生日。
観察を続けていたコゲラ、彼の熱い視線がストレスになったのか
ここのところ見かけず11歳しょんぼり。

夕飯のリクエストは定番つぼ焼きスープ
スープの入ったカップにパン生地を貼っつけて焼く。
それとベークドチーズケーキ。
普段は圧倒的に和食なわが家。
腕によりをかけさせてもらえる間は作ります。
相変わらずプレゼントのリクエストはむずかしい。
ハチドリの写真集。
県内の友人がかつて神田の古本屋で見つけたという情報を入手。
アメリカで出版されたハチドリの写真&生態の本を
とりあえず今度見せてもらうというところまで確約する。

プレゼント今日は間に合わなかったけど
珍品好きの11歳に、この聞きかじりアミカ情報と共に
流れの中に入ってはりついている幼虫やサナギを見せてあげよう。

知恵をつけて生物界に天敵のいなくなってしまったヒトは
同族を滅ぼすことにその方向がむかっているけれど…。
賢く生きたいものだ。
アミカのようにシンプルに美しく。

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2008年5月12日 (月)

大事なモノ

母の日。
間もなく誕生日の松江の父と
母の日も併せて山菜&父の大好物のホヤを島根へ送る。
何だかこんな機会でもなければ
クロネコちゃんの出番もなく…。

本日のお客さんは女性二人組み。
「うかたま」関連で来てくださった。それも岡山から。
恐縮。本当はエコツア-の参加の後、宿泊という予定が
本日は天候不順でエコツアーは中止。
低温。ストーブも本気で焚く。

前日は、われわれ家族5人で村内の鬼米内(オニヨナイ)
の滝まで往復6キロの緩やかトレッキング
下見にいったのだけれど。

気持ちの良いところだった。
ウルシの実生がたっくさんあったけど。
今日の中止は残念。
山菜の宝庫ウド、コゴミ、イラクサ
本日の食材を調達に行ったと思えばいいか・・・。

あとお客さんは県内在住の友人。
3才と1歳4ヶ月の子どもたちを連れて。
昨晩「…元気。だけど、打ちひしがれて…」
の電話をもらう。
「おいで~!」
お迎えに行く気分はちょっと救急車だった。
でも元気そうでほっ。

打ちひしがれて…
客観的に捉えられる彼女、大丈夫!
打ちひしがれたり踏みつけられたり
でも励まされたり分かり合えたり。

10歳と7歳寝る前に
「俺たちの隣で寝てね!」
何だろオレタチ。

お客さんとのお話も一区切りついた
9時前、彼らの寝る布団をのぞきに行くと

「かかへ」

なにやら封筒が私の枕元においてある。
中にはカワイイお手紙が二つ。
母の日おめでとう
いつもありがとう。これからもよろしくね

おめでたいのか?母の日…とも思ったが
ありがたく受け取る。
10歳からは、私の好きなラベンダーの絵を書いて栞に。
そして彼の大事な切手コレクションの中から
ラベンダーの未使用切手。10歳大奮発。
7歳はカーネーションらしき赤い花を書いた栞と
私の家事労働には欠かせない赤いゴム手袋の絵。
日々私が大事にしているモノだな。ある意味。

友人にまとわりつく3歳と1歳の子どもたち。
1歳おんぶの3歳抱っこ
懐かしい~。私もやったやった。
今じゃビョミョーな距離感を持つようになった息子たち。

「母」に育ててくれて
こちらこそありがとう。
そして、できれば今後ともお手柔らかに・・・。

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2008年5月 6日 (火)

不思議

夜、久しぶりの雨。
この連休中の、モワンと気温の上昇した
湿った空気は一掃され、透明感のある朝を迎える。
連休の最後は東京からの母と15歳女の子と10歳男の子。

夜到着したときには、まるで磁石の同じ極同士のような
子どもたちの距離感。
翌日どのあたりからだったか、接近しはじめ
午後には子犬のようにひっからまり
昨夜少年達は壊れそうになるまで遊ぶ。
7歳のホウキライブにわが家の10歳と東京の10歳が加わり
「不思議・不思議・不思議~」
即興の歌と踊りでわが家丸ごとステージ。
鼻血が出るのでは?と心配するほどの興奮状態。
子ども力全開。

子どもの日、12歳が弟達に指導しながら
採集したヨモギでお餅つき。
7歳が折り紙であわててつくった
屋根より低いこいのぼりの見守る中
2キロの餅米は、瞬く間になくなってしまった。

昨日まで見ず知らずの人も、
久方ぶりな人も、
そしてお客さん同士も
一緒にご飯食べたり
お酒を飲んだり、
生まれたての緑に包まれるうち
旧知の仲のようになってしまう不思議民宿。

お客さんとわれわれ家族、
家の中と外、
人と自然…諸々、
垣根のない民宿と言われる。
夜中にパソコンに向っていたら
背後で「シャーシャー」と音がして…
振り返ると野良猫!(フランスの猫かしら)
垣根の低さはお墨付き!?

仙台からの3姉妹すっかりすんなり馴染んで
3兄弟と遊んでくれてありがとう。
お風呂の場所、今度は間違えないように!

花巻からさだっちょんさんようやくのタイマグラ泊。
今度は東和に行くよ~。カリブなおったら。
お酒の強さ、そして若さ…、まいりました。

新潟から陸上競技1本のドイツと大分ダブル?のお兄さん。
古酒おいしかった。
雫石ヨーコさんクワルクとってもおいしくいただきました。

福生のパワフルチヨさん、
万難を排して!?のタイマグラ入りありがとう。
すっかり少女に成長したレイちゃんにびっくり。
またヒゲ並べいたしましょう。

札幌からフラリと訪ねてくれた自転車お姉さん。
息子たち「かっこいい!」と。
母もそう思いました。
デート前のイノシシには気をつけて。(笑)

青森からこれまた「子犬ひっからまり状態」で
3兄弟と遊んでくれた6歳9歳兄弟。
到着するなりお風呂焚きしてくれてありがとう。
わが家と共通項、西日本から東北への夫婦。
子育てのオキテ!?もわが家と共通項が。
政治学のセンセイとの異業種交流楽しい時間でした。
「遊天」おいしかったです。

コーヒーミルの調整、そして
おいしいコーヒーを煎れてくれた国分寺ナイトー夫婦。
自転車の油さします!
ヨーコさん、夫婦愛今回も学ばせていただきました。
髪ばっさり切りました。(by 連れ合い。度胸あります)
静かになった家でちょっと丁寧にコーヒーをいれてみました。
ウドのキンピラ前置きだけで、作るの忘れました。
ごめんなさい!

仙台から毎度おいしいお酒、
そして暖かく私達家族をいつもいつも
応援して下さるジンクトミーさん。
冬道解除前の小田越え行き、私も必ず。

かっちょいいレンタカーで
なんとかたどりついたナガノさん。
肩の力が入らない自然体の母の
岩泉安家洞とタイマグラという深い選択。
かなり鋭い勘をもつ方とみました。
網張温泉たどりついたでしょうか?
もしくは雫石メリージェーンの(つのだひろ似の主の)
カレーパンに会うことができたか?
フーマくんまた不思議トリオの再結成楽しみに。
ユマちゃんまたお昼寝に来てください。

それから20年来の連休男ヨシタニ君は
横浜から車で岩手入りするも、仕事のトラブルで
タイマグラの土を踏むことなく涙のトンボ帰り。
また会えるの楽しみに待ってます。今度は鉄道の旅?

盛岡のヨーコさん今回は(も)都合が合わずごめんなさい!
次回こそ是非。
(ヨーコさんやっぱり多いなぁ)

13年ぶりにふらりとお昼に訪ねてくれた
仙台在住の親戚、元ホテル王(笑)。
視力の良い12歳の「高級車が来た!」には
笑ってしまいました。確かに高級車でした。
タイマグラ民宿との対極対決!?またどうぞ寄って下さい。
一昨年そちらのホテルに泊まった息子たち、感激しておりました。
次回はいつのことやら。ウニごちそうさまでした。
喫煙が続いていること、うっかり兄に伝えてしまいました。
ごめんなさい。

連休中たくさんの出会いホントに楽しかった。
皆々さんありがとう。
不思議民宿フィールドノート、活動開始。
一拍おいて明日は盛岡から日報読者の初めての方。

すっかり復習は終えた!といってたわりには
いそいそと宿題をしている12歳。
光市元少年の死刑判決
森達也新聞コラムを読んでいた。
裁判に興味アリ。・・・が、
「たいめいけん洋食やのコツ」
なる料理本も熱く読んでいる。
巣作りか、家の横のサワグルミに頻繁にやってくる
コゲラの観察が本日よりはじまった10歳。
誕生日まであと10日。
プレゼント何にしようか揺れる揺れる。
オランダのいとこにお誕生日の絵本を製作。
「夢の中へ」声裏返りながら昨晩のなごりか
まだいくらか気分が高揚している7歳。
お出かけなしの連休だったけど楽しかったね。

連休が終わり草刈!
…その前に12歳と連れ合いの散髪。

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2008年5月 2日 (金)

亜熱帯タイマグラ

気温がグングン上昇し
今日はTシャツ日和。
なのだけど先週から子どもたちは小さい順に
風邪でダウン。
この時期毎年のように
百日咳、水疱瘡、インフルエンザ、とびひ…
いろいろやらかしている。

サクラに続き足元には、スミレやエゾエンゴサクの
淡い紫色も。
こんな暑さにサクラも所在なげ。
この暖かさというか暑さ、
地球が壊れている感じだな。
連休に雪が降った年もあったのに。

遅霜が怖いので
種まきはいろいろ躊躇している。
というか時間もなかなかなく
やはり連休後かな。
とりあえずスナップえんどうとキャベツだけ種まき。
芽が出揃った。
ツツドリの声もまだ聞こえてこないし。

以前もらった草刈機、
渓雲荘の主のメンテを受けて使えるようにしてくれた。
連休が明けたらチュインチュインと
草刈りしよう。
チェーンソーはちょっと私には扱えないけれど
草刈機ならなんとかできそう。
鎌では刈りきれない笹薮に手を入れたい。。
(鎌でできなくもないが
気力、腕力、忍耐力、諸々が不足しており)
なにも美しい森作りをしようとは思わない。
クマも見通しがよければ、
ちょっと近寄りにくいかな?と

一人元気な7歳が真っ赤なのぼせ顔で
帰ってきた。

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2008年4月21日 (月)

印象

「ひゃー」
台所で歯を磨いていた7歳が小さく叫んでいる。
「カカまさかこれでお皿とか洗ってる?」
見れば、昨日台所の土間に
7歳のアクリル製の手袋が落ちているのを見つけ、
ざらっと洗い、流しの上においていたのだった。
まさかお皿なんか洗うわけないじゃない…。

「カカならやりかねないと思って。アクリルたわしとかいって」
やりかねない…うーんなかなか正しい言葉使いを
するようになったものだ。
いや感心している場合ではない。

「そうか、それもいいかもね、手にはめてキュッキュッと」
7歳はそんな母には任せられないと思ったのか
自分で絞って洗濯バサミで手袋を吊るしていた。

四六時中私のことを見ている子どもに
「やりかねない」と思われるとは
何というか心外でもある。

山の中で人目を気にすることもなく
暮しているけど
他人はどんなふうに自分のことを見ているのだろうか
そういえばあまりそんなことを考える機会というのが
ないかもしれない。
鏡も見てないし(ってそれは違うか)。

春の陽気に誘われて訪問者が増える。
あらかじめ泊まりや食事のお客さんには
もちろん対応する。宿屋なので。
しかし突然来て
「よくこんなところに来たもんだ」
「子どもはどこの学校に通っているか」
「がんばってくれ」
「はー、ここで民宿やってるの」
挙句に山野草を掘って行く人とか…。
悪意は感じないけど
何でしょっ?て感じ。
見せものではないのだけどね…。

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2008年4月18日 (金)

ま、大丈夫でしょ

ウグイスが鳴いた
クマも出た
カタクリ満開
コブシは昨日開花
ギョウジャニンニクもニョキニョキ…

4月から、小学校よりも
更に遠い中学校への通学に合わせて
スクールバスの出発は20分早くなった。
家を出発する時刻は7:00。

3兄弟小2、小5、中1
となりますますパワー全開
張り切る日々。
母はそんな三人が朝バスに乗り遅れないように
ひたすら早寝だけを心がける日々。

帰りのスクールバスは
小学校と中学校の2本立て。
中学校の帰宅は6時前。

12歳ウクレレの時間もない。
なんだか忙しいぞ中学生。
この先1時間部活延長というのもあるらしい。

野球、剣道、卓球の3つから
部活を選ばねばならない中学生。
「理科部とかないのかな~」と言ってたが
剣道に決めたようだ。
「どうしても入りたい部がなかったら相談していいよ」
と校長に言ってもらってはいたが。

先日「あれ?12歳どこ?」
とふと外を見ると薪の陰で素振り…
すっかりその気。
今は部活が楽しみでしょうがないらしい
何ていうか基本的にまじめ。

テニス部に在籍しながら
サッカー部を眺めていた私とは違うな。
子どもがまじめにやってると
ついバランス感覚のよい私としては
「ま、大丈夫でしょ」という役回り。

「2日おきでいいや」と思っていた
12歳の制服、カッターシャツの洗濯も
何故だか1日で汚れてくるぞ襟、袖口。
昼前には運動着に着替えているはずなのに…
せっせと洗濯アイロンをする私に
12歳は「ま、大丈夫でしょ」
と言ってはくれるのだけどね。

あちこち原稿書きがひと段落ついて
さっぱりパソコンの前に座らなくなった。
家の中を外を走る季節到来。
今日は冷たい雨。

雨が上がったらジャガイモ植えよっ!

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2008年4月 1日 (火)

任せたよ!

フクジュソウの咲く中でお花見したり
アズマイチゲも早々開花…でもやっぱりね
雪。

今日は薪ストーブをメラメラパチパチ。
しかし春休みを謳歌する3兄弟
外へ出て自転車やら、
弓を飛ばしたり
拾ってきた枝を
組み立てては解し、何やら骨組みを作っている。
時折すんごい風が吹いては
「ヒャー」と家に入ってくる。

薪ストーブの上の本日の役者は黒豆。
何も考えずに昨日は水に戻し
何も考えずに朝から火にかけている。
何にでもなるからね。
豆を煮るときはいつもそう。

つまみ食いしてみるとその甘いこと!

玉ねぎドレッシングとあえて豆サラダにする。
そのまま茹でたてをひきあげて
塩をひとつまみで夜のつまみに。
夜は12歳が
「オレ玉ねぎ炒めるの好きだから」
と豆カレーを作ってくれることに。

何役もこなしてくれる豆って
本当にエライ!
もっと戻して煮ればよかった。

本日のお風呂は10歳と7歳が担当。

今日はお母さんは家に居ないと思ってちょうだい。
春休みお客さんが続き2日の空き日。
今日しかない!!
が、うかたまの原稿、終わらない…。

お昼は「オレ達」が炒飯を作ってくれるそうである。
任せたよ!3兄弟。まだ外で遊んでいるけど…。

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2008年3月27日 (木)

帰りたい場所

10歳、タイマグラの監督さんの車で
監督さん家の10歳くんと一緒に出かける。

時計を見ながら今頃着いたかな、
今何してるかなと。
留守番の12歳と7歳、寂しげ。

10歳だけが居ないということは
これまでなかった。
出かける間際まで取り組んでいた
3兄弟合作の仮面ライダーの立体の仮面
(この3日間かかりきりのかなりの力作。
しかし7歳がかぶるには、ちときついサイズで
着脱かなり大変そう)
10歳が色を吟味して塗っていた仮面は
製作途中のままテーブルに寂しげに転がっている。

帰りは10歳二人で電車を乗り継いで帰ってくる。
初めてのお使い状態。
二人のやりとりをこっそり見たいなぁ。
「困ったことがあったら
自分がどうしたいか人に伝えなさい」
とだけ言っておいた。
お守り袋も縫って持たせる。
「何か困った時に開けてね」と1000円札1枚を忍ばせて
出番がなければいいけど。

「タイマグラの風」最後の掲載紙が昨日届く。
妹の版画も何だか気合入れてくれたようで
タイマグラで只今満開のマンサク。
(あーして!こうして!
と指示を出してはいるのだけれど)
どこかアルフォンス・ミュシャを思わせるような
柔らかな色合い。(姉バカ)
妹の「妥協なし」の仕事で締めてもらう。
家族にも陰に日当に協力してもらい
脱稿の祝杯。

連載中、何度か手紙やお電話をいただいた
かつてこの村に住んでいたというまもなく90歳なるSさん。
昨日も電話をもらう。
「ほんとうに終わりなの?
毎週火曜日の新聞を楽しみにして、
切り取った新聞をくり返し読んでいる」。
名残惜しく言って下さる。
そんな方が一人でもいただけで嬉しい。
かつての山の暮らしと重ねながら読んでいたそうだ。
私のようなナンチャッテとは違い
過酷な、でもその分もっと自然からの恩恵を
身近に受けながらの暮らしだったのだと思う。

子どもや孫たちとの暮らしは、良くしてくれるし
便利だし、何の不自由もないという。
ただいつかは帰るつもりだった山の暮らしに
もう戻れなくなってしまった無念さをくり返し話された。
そんな90歳の思いがタイマグラのばあちゃんと重なる。

「どこも夢にみねぇが
     タイマグラだけは夢に見る」とばあちゃん。
最後のお見舞いになった、ばあちゃんがなくなる
1ヶ月前
「オラも山で皆と暮らしたい」
といって静かに涙を流した。
どうしてあげることもできない私。
どうすることもできないのは、ばあちゃん本人が
一番わかってもいたのだろうけど口にした思い。

「帰りたい」と思うのは
単に住み慣れた「場」という以上に
変わってしまった
価値観に帰りたいということでもあるのかなと。

来週盛岡のその90歳の方を
盛岡に訪ねることにしている。

今日は寒の戻り。朝から薪ストーブを真剣に。
春休み、新しいお客さん、懐かしい友達の訪問が続く。
感謝。

同時進行で、まずは1週間のばしてもらった
季刊「うかたま」の原稿!
「タイマグラの風」の余韻に浸る間もないな…。

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2008年3月24日 (月)

すんごい楽しい

12歳と10歳は連れ合いと渓雲荘主の
猛禽類の調査について行く。

色白の10歳真っ赤に日焼けして帰ってくる。

こんなに3月って暖かかったっけ?
毎年新鮮にこんなことを思っているような気もするけど。
それにしても暖かい。

でもね、まだみぞれや雪が降る覚悟もしています。
このところの晴天で朝ごはんの後、
薪ストーブに薪を足さず
夕方5時過ぎまで過ごせる。
洗濯と布団干し日和。

でも砂漠のように気温の差が激しいタイマグラ。
昨日は朝方冷え込んで、お風呂系統の水が凍った。

7歳は留守番で宿題や、お絵かきしてたので
一緒に水場へ行ってみる。
真冬のホース復旧作業は涙もちょちょぎれるようだけど
この時期はもう鼻歌まじり。

ほどなく凍結したホースの復旧も終わる。
ふと見るとばあちゃんの家のほうから
水がチョロチョロ流れてきている。
ばあちゃんが大豆を洗ったり
テンを作っては(寒天にする前の
テングサを煮て寄せたもの)冷やす
「まち舟」と呼ぶ水場から溢れた水だ。

水を追って7歳と斜面を登っていく。
今もまち舟には水が注がれ、
その周りにはフクジュソウが
ピカピカと咲いていた。

「まち舟のフクジュソウが咲いた」と嬉しそうに
話していたばあちゃんを思い出す。

「今日はすんごい楽しかった」
野生生物の調査やら動物写真やら(現在炭焼き)
何でも徹底的に極める渓雲荘主と行動を共にした10歳、
すっかり影響を受けて
夜は「日本のワシタカ類」を抱え込んで読んでいる。
アフリカ、南米やらの珍品生物を調べるのが
好きな10歳だが、すんごいのが
君の住んでいる所にはいるようですよ。

10歳26日からは森と風のがっこうへ3泊4日初のお泊り体験。
自然エネルギーの体験プログラムに参加する。
毎日の日課は鶏の世話、薪のお風呂わかし、食事作りも。
さて日頃の成果をお友達とどう活かせるか!?

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2008年3月20日 (木)

回らないお寿司

昨日は(日付かわって一昨日か)
フクジュソウ開花。朝から今咲くか、もう咲くかと
連れ合いとかわるがわる見に行ったのだけど
連れ合いお昼前に「咲いたよ!」
先を越された。
終了式で学校から子どもたちが帰ってくるのにあわせて
私はお昼にフクジュソウに会いに行く。

久しぶりに大切な人と会う時のように
足早に林の中を歩いていく。
雪の下でずっと準備してきたフクジュソウは、
水分をしっかり吸った落ち葉を持ち上げて
パカンッ!と咲いていた。
あの輝く黄金色が目に飛び込んできた瞬間に
涙がこぼれた。

ほどなく3兄弟そろい組み最後のランドセル姿が
帰ってくる。一緒にフクジュソウを眺めて
「今日のお昼はここで食べたい!」と10歳が提案。
「そうしよう!お花見焼きそば」と私が言うと
10歳が「嬉しい!ありがとう」と抱きついてくる。
ちょっと照れながらも、
まだこんなことができるカワイイやつよ。

お花見寿司とかだったら様になるのかもだけど
ま、近いのでフライパンごと持ってくる。
春のお昼。

そして翌日の卒業式。
小学校の教職員、在校生に見送られる。
本当に大きくなった6年間。
皆からいっぱい愛されて過ごした12歳だった。
感謝。

宮古へ出る用事もあったので
お祝いにお寿司でも(もちろん回るの)
と思ったが手痛い臨時の出費があり
家で回らないお寿司を作ることにした。

帰宅すると東京・西荻のぐーちょきパン屋さんから
パンが届く!なんというタイミング。ここ数日
忙しくてパンが焼けなかったのだ。
そして岩手町のハム・ソーセージを作る友人から
も思いがけないプレゼントが・・・。

注文していた日本酒も各種届き
明日から続く春のお客さんに備える。
今夜は味見を少々。

あーやっぱり早く帰ってきてよかった!

連れ合い握り担当。ホタテ、甘エビ、タコ、卵焼き
私は海苔巻き。
太巻き(ピンクのさくらデンブに盛り上がる3兄弟)、
細巻きは干ぴょう、かっぱ、ネギトロ

5合のお米はきれいさっぱり皆のお腹の中へ。
「やっぱりお家がいい」と一同。

食後には春休みに入り10歳と7歳はいそいそ宿題をやる中
12歳はお祝いにもらった英和辞書読んだり
ウクレレ弾いたり。
明日の予定を聞くと10歳、7歳は宿題と特撮セット作り。
12歳は連れ合いと猛禽類の調査。

それぞれに成長の春。

1年3ヶ月続いた岩手日報の連載も昨日最後の原稿を送る。
あとは写真選びのみ。
連載中私、もしくは家族が病気になったり、入院したり
あるいは死んだり、ケガしたり(危うく死ぬ、ケガあたりになりそうな
局面が実はあった。今だから言える)
何より私の書く気力がなくなったりしたら
どうしようかと思わないでもなかった。
ま、そんなこと考えてもしょうがないのだけど。
穴をあけることなく続いてよかった。というのが正直なところ。
持久力のない私が(といって瞬発力だってないけど)
ちょっとした自信にもなった。

よく子どもたちに
「大変なことを乗り越えたときに力がつくよ!」
なんてはっぱかけてるけど
私など大変なだけで、力がついたかどうかは怪しいなあ。
でもいいを勉強させてもらった。
そして沢山の出会いをもらったことは確か。
これからもいろんな人とこの山の宿の呆れるほどに
素朴な暮らしをひと時、共にしたいものだ。

春、やっぱりいいな。
あっ、でも宮古へ行ったら、花粉症の症状が…。

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